税務経営コラム
マーケティングは絞り込み
今日は「絞り込み」についてお伝えします。
ほぼ同じ内容ですが、動画でも配信しています。
よろしければこちらもご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=2MGRcn20Hak&feature=youtu.be
よく、「マーケティングは絞り込みだ!」
と言われます。
この意味は、絞り込むことで、マーケティングメッセージの
訴求力が強まり、効率よく集客できる、とされています。
しかし、先日セミナーでしゃべっているときに、
さらに深いメッセージを感じましたので、深掘りしてみました。
その結果、「絞り込みこそが経営である」のでは?と気付きました。
どういうことかと言いますと、
絞り込んだ顧客を獲得する
→客層が揃うので、同じようなサービスを提供すれば良くなる。
(多品種少量生産ではなく、少品種大量生産となる)
→原価低減効果が働き、他社よりも安くても利益が出る。
さらに次が面白いのですが、
→同じ客層の仕事をたくさんやるとノウハウが集積でき、
業務のクオリティが上がる
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特に税理士の業務では顕著です。
普通の商品サービスは高付加価値をだすためには、
なんらかの原価を増やさなければならず、
一般的に高付加価値と低価格の両立は不可能です。
しかし、税理士の仕事は正直に言えば、税法に基づいた処理ですので、
クリエイティビティよりも、ミスなく素早い処理をする
ことが高付加価値となります。
つまり、たくさん処理することによって、
事例が事務所に集積され、素早く処理できます。
さらに、ミス・ヒヤリ事例の集積でミスが劇的に減ります。
昔、資産税専門の事務所に勤めていましたが、
正直、弊所のような相続税の申告が年間1-2件の事務所と、
年間50件の事務所では、スピード・提案力は勝負になりません。
(もちろん弊所でも税額は正しく計算しています。)
しかも、50件の事務所の方が安かったりもします(笑)。
逆に、新設法人が5社くらいしかない事務所と、
弊所のように、新設法人が50社ある事務所では、
新設法人への税務ノウハウ・提案力は勝負になりません。
しかも、新設法人はウチの方が安いです(笑)。
結果、一部の税理士などの商品・サービスでは、
客層を絞り込んだ集客=低価格・高付加価値となります。
つまり、集客ができて、かつ値段、商品サービスの内容という
経営のほとんどの要素で競合他社を上回る事ができます。
どう考えても負けませんよね。
この経営の優位性は、客層を絞り込む事で得られます。
「全体に訴求した方が売上げが増える」
などと考えている方は、是非、考え直してください。
マーケティングは絞り込みをするきっかけにしかすぎず、
絞り込んで、集客・価格・商品サービスの内容の
すべてに、優位性を持つ経営を是非、目指してください。